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「うちもChatGPT、ちょっと使ってる人いますよ」― この返答が出てきた会社はやめておけ

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「何度も言わせないでくれ。なんて頭の悪いAIなんだ」

ある常駐先で支給されたPCを開いて、その日の作業をAIに指示した瞬間、心の中でそうつぶやいた自分に少し驚きました。私は普段、個人ではClaude CodeやGeminiなど、複数のAIを最新モデルに課金して使っています。背景情報を丁寧に読み込ませた状態のAIは、私の作業ポリシーも、過去の議論の経緯も、表記ルールも理解した上で動いてくれる。それが当たり前になっていた私にとって、毎回ゼロから前提を説明しないと噛み合わないAIを相手にする時間は、もはや「毎朝、初対面の人と名刺交換からやり直している」ような感覚でした。

この記事は、私と同じように常駐先や勤務先のAI環境にイラつき、「このまま会社にいて大丈夫だろうか」と感じている人に向けて書きます。結論を先に言うと、2026年の転職、会社選びで最も大事な指標は「AI活用度」です。そして、面接で「うちもChatGPT、ちょっと使ってる人いますよ」と返ってきた会社は、迷わず候補から外して構いません。その理由を順番に見ていきましょう。

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「スローモーションに見える」体感の正体

会社のAIがなぜここまでストレスになるのか、最初にその体感を言葉にしておきます。

私が個人で使っているAI(Claude CodeやGemini)は、私のプロジェクトの背景、文体ルール、過去の意思決定の経緯までを記憶した上で応答します。「私」という一人称で書くこと、「売り上げ」ではなく「売上」表記を使うこと、H2の直後に概要文を入れること。こうしたルールを毎回伝える必要はありません。前提が共有された相手と仕事をしている感覚に近いです。

ところが常駐先のPCで使うAIは、毎回まっさらな状態から始まります。「です・ます調で書いてください」と最初に指示しても、3往復目の出力では平気で「だ・である調」になる。仕方なくもう一度ルールを伝えると、今度は別の要素を忘れる。資料を添付しても「ファイルが見つかりませんので、チャット欄にテキストで共有してもらえますか?」と返ってくる。「いや、添付してるよ」と指摘すると、「読めました!」と元気に答えながら、その直後の出力には資料に書いていない情報をしれっと混ぜ込んでくる。

これを1日に何度も繰り返していると、自分の作業時間が削られているという以前に、「私の指示は通らない」「私の前提は無視される」とすり減っていきます。個人のAIなら10分で終わる作業に、常駐先では3時間かかる。しかもその間中、ずっと低スペックAIの相手をして消耗している。気がつくと「この仕事、いつ辞めようか」と逃げ道を考えている自分がいます。

これがClaude Codeを知ってしまった人間が、低スペックAIに戻ったときに体感するスローモーションの正体です。

2026年の転職、最大の指標は「AI活用度」になる

スキルアップしたい、年収を上げたい、職場の人間関係に悩んでいる。転職理由は人それぞれありますが、これからの数年は「会社のAI活用度」が転職時の最重要指標になります。AI活用度の低い会社にい続けると、自分自身のAI活用スキルが育たなくなるからです。

AI活用スキルは、本を読んで身につくものではありません。日常業務で使い込んでこそ、「この作業はAIに任せられる」「この判断は人間がやるべき」という勘所が育ちます。会社の環境がそれを許さない場合、あなたのスキルは確実に鈍っていく。そしてその鈍りは、転職市場で見たときの自分の価値にそのまま反映されます。

しかも、AI活用度の低さは、経営判断のスピードそのものの遅さを映す症状です。AIをどう使うかは、いまや経営戦略の一部です。経営陣がそこに無関心、もしくは判断を先送りしている会社は、AI以外の経営判断も同じ温度感で先送りされている可能性が極めて高い。

そういう会社に身を置き続けることのリスクを、もう少し具体的に見ていきましょう。

会社のAI活用度・5段階チェック

会社のAI活用度は、おおよそ次の5段階で把握できます。自分の今いる会社、もしくは選考中の会社がどこに位置するか、当てはめてみてください。

Lv0:AIは禁止、または触らせない

情報セキュリティの観点からAIツールの利用を全面禁止している段階です。社内ネットワークから生成AIサービスへの接続が遮断されています。判断としては一貫しているので、ある意味Lv1より潔いとも言えますが、社員のスキル育成の機会は完全に閉ざされています。

Lv1:個人で勝手にChatGPT使ってる人がいる程度

会社として有料契約や予算は組まれていないものの、社員が自分のアカウントで個人的にAIを使っている状態です。会社は黙認しているだけで、活用とは言えません。ガイドラインも存在しない、もしくは策定したまま更新されていない。情報セキュリティ部門が「リスク評価中」と言いながら半年も動いていないことが多いです。

ここまでは「やめておけ」のラインです

Lv2:部署単位で導入検討が始まっている

特定の部署が試験的に有料プランを契約していたり、社内勉強会が開かれていたりする段階です。全社展開には至っていないものの、組織として「使う方向に動いている」ことは見えます。短期的にはストレスがありますが、中期的に変わる可能性はあります。

Lv3:全社で有料プラン契約・ガイドライン整備済み

全社員が有料プランを使える環境が整い、利用ガイドラインも現役で運用されている段階です。AIに関する研修や情報共有の場が定期的にあります。ここまで来れば、自分のスキルを伸ばしながら働ける環境と言えます。

Lv4:AIネイティブで業務設計されている

AIを使うかどうかではなく、「AIをどう使い倒すか」を業務プロセスそのものに組み込んでいる段階です。後述しますが、この段階に到達できる会社は、AI以前に自社の業務フローと独自のノウハウを言語化できている会社だけです。

レベルが高い会社ほど良いということは言うまでもありませんが、レベル2以上であれば見極め次第で「アリ」となる可能性を秘めています。

面接で見極める3つの質問

選考中の会社がLv1以下かどうかは、面接で次の3つを聞けばほぼ確実に見抜けます。

Q1.「御社では業務でAIをどう使っていますか?」

私自身、現在参入している常駐先の初回面談でこの質問を投げました。返ってきた答えは、管理職の方から「ディレクターさんによっては、自社AIを使って構成案の作成を補助してもらったりしているみたいですよ」というものでした。一見、使っているように聞こえます。しかしこの答えで「AIちゃんと使ってるんだ」と判断してはいけません。管理職が主導して、具体的に「どの場面で・どのレベルでAIを活用しているか」を説明できない「社員任せ」の会社は地雷です。経営側に意思がなく、現場の自助努力に丸投げしている証拠だからです。この会社の場合は「レベル1(個人で勝手に使っている)」と言えます。

Q2.「セキュリティ判断はどの部署が、どんなスピードでしていますか?」

AI活用度の低さは、ほぼ間違いなくセキュリティ判断の遅さと連動しています。「情報セキュリティ部門が検討しています」という回答が出てきて、その検討期間を聞いたら半年・1年というスケール感だった場合、その会社は他の経営判断も同じ速度で進みます。逆に「四半期ごとに評価して、月単位でツールを試している」というスピード感の会社は、組織としての新陳代謝が機能しています。

Q3.「社員が新しいAIツールを試したい時、どんな手続きが必要ですか?」

ここで「申請書を出して、情報システム部の承認を経て、稟議で…」と話が長くなる会社は要注意です。承認のハードルが高すぎる組織では、現場が試行錯誤するスピードが死にます。良い会社は、「リスクの低い使い方なら自由に試して、知見をシェアしてもらっています」という姿勢を持っています。

上記の会話は一例ですが、面接は求職者側が会社を「選ぶ」という場でもあります。生成AIの活用度を必ず面接で聞くことは忘れないでください。

Lv1以下の会社にいると気づいた時の選択肢

選考中ならまだ間に合いますが、もし既にLv1以下の会社で働いているなら、選択肢は3つです。

1つ目は「個人で使い倒して市場価値を上げる」。会社の環境に期待せず、プライベートの時間で個人契約のAIを使い込み、転職市場での自分の価値を底上げする選択です。一番現実的ですが、会社で過ごす時間がそのまま「鈍る時間」になる感覚との戦いになります。

2つ目は「環境のいい会社に転職する」。Lv3以上の会社に移ることで、業務時間そのものがスキルアップの時間に変わります。会社が個人の成長を肯定的に下支えしてくれる環境は、AI時代において驚くほど希少です。

3つ目は「独立する」。私自身は業務委託の立場で常駐先に入っているため、かかった時間分を請求できる構造で凌いでいますが、それでもストレスが大きすぎて、近いうちに案件を断ろうと考えています。業務委託の私ですら断る判断に傾いている以上、正社員としてLv1以下の会社にい続けることは、私の感覚ではおすすめできません

「真のAI活用」は、AI以前に自社のノウハウを言語化できているかで決まる

最後に、高いレベルでAIを活用できている会社が持っている本質を書いておきます。これは私が現場で見続けてきた中で、最近ようやく言語化できた結論です。

世の中ではよく「AIで叩き台を作って、そこに人間の経験を足す」という方法論が語られます。しかし私の体感では、本当に成果を出している人や組織のやり方は、完全に逆です。人間が「こうしたい」「これまでこのフローでやってきた」という知見をまず言語化してAIに伝え、AIには枝葉を補ってもらう、もしくは綺麗に成形してもらう。これが本物の使い方です。

ということは、AI活用度が高い会社とは、ChatGPTやClaudeを契約しているだけの会社ではありません。AI以前に、自社の業務フローがきちんと組まれていて、独自のノウハウを持っていて、その上で「ここをAIで補完したい」というモチベーションを持てる会社です。

逆に言うと、業務フローが曖昧で、ノウハウが個人の頭の中に閉じていて、何をやっているか管理職自身が説明できない会社は、AIを導入しても使いこなせません。AIに渡せる素材がそもそも社内にないからです。

つまり「AI活用度が低い」という症状の裏には、「自社が何をしているのかを言語化できていない」という、より深い病気が潜んでいる。これが、Lv1以下の会社に身を置き続けると自分まで鈍る理由です。あなたのスキルが鈍るのではなく、あなたが今いる組織そのものが、現代の経営に必要な言語化能力を失っているのです。

ここまでは私の体感の話、最後にデータでも確かめておく

私の常駐先での体験が、孤立した個人の不満ではなく、すでに観測されている現象であることを示すデータを3つだけ紹介します。

ここまでは現場での私の体感を中心に書いてきました。「常駐先のAIにイラついたから転職を考えている」という、感情寄りの話です。ただ、この感覚を裏付けるデータも実は揃っています。仮にあなたが上司を説得して社内の環境を変えたい、あるいは家族やパートナーに転職を相談したいという場面では、体感だけだとどうしても弱いですよね。「ChatGPTでイライラするから辞めるってお前…」で終わってしまいます。記事の最後に、第三者の調査をいくつか引いておきます。

Microsoft × LinkedIn「2024 Work Trend Index」によると、世界31カ国・3万1,000人の知識労働者を調べた結果、リーダーの66%が「AIスキルがない人は雇わない」と回答しています。さらに「経験豊富だがAIスキルがない候補者よりも、経験が浅くてもAIスキルがある候補者を優先する」と答えたリーダーが71%。同じ調査で、知識労働者の46%が「1年以内に離職を検討している」とも答えています。これはコロナ禍直後の大量退職時代(2021年・40%)を上回る過去最高水準です。あなたがAIに触れていない時間そのものが、転職市場でのあなたの値札を毎月削っているということです。

リクルートワークス研究所が就業者1万人を対象に行った調査では、生成AIを使っている人ほど「仕事への満足感」「組織への愛着(組織コミットメント)」「キャリアへの満足感と見通し」のすべてが、使っていない人と比べて有意に高いことが分かっています。これは生成AI以外の要素も考慮した上での結果なので、単純に「もともと前向きな人がAIを使っているだけ」では説明できません。因果関係がちゃんとあるということです。AIに触れる機会のある職場にいるかどうかが、仕事のモチベーションそのものに効いてくる。私が常駐先で感じていた「スローモーションに見える」「自分の指示が通らない」というあの消耗は、私一人の繊細さの問題ではなかった、ということです。

もう一つ、データを見ておきましょう。経済産業省所管の独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)が公表した「DX動向2025」によると、日本企業の85.1%が「DX推進人材が不足している」と回答しています。これは米国・ドイツと比較して著しく高い数字です。さらに細かい項目を見ても、「AIツール活用×業務活用」「現場知見×AIの基礎知識」を持つ人材が7割以上の日本企業で不足しています。これは、あなたの今いる会社がたまたまAI活用度Lv1なのではなく、日本企業の8割以上が構造的に同じ場所に止まっている、ということです。あなたが今いる会社で頑張って提案しても、会社の側に受け止める体力がない可能性が極めて高いと言えるでしょう。

3つのデータが言っているのは、結局同じ方向の話です。AIに触れていないだけで転職市場での値札が下がり、AIを使えている人ほど仕事への満足感が高く、しかも日本の会社の8割以上は構造的にAIを進められる体力がない。私の常駐先での体感は、孤立した個人の不満ではなく、データに裏付けられた現象の一例だったということです。

まとめ:あなたが今いる場所を、もう一度見渡してみてほしい

会社支給のPCで動く低スペックなAIを相手に、「何度も言わせないでくれ」とつぶやく日が、月に何回ありますか。

その回数が、あなたのキャリアが毎月どれくらい鈍っているかの目安です。私は常駐先に入ってからその回数が増え続け、ついに「この案件を断る」という判断に傾きました。あなたが正社員で、同じ感覚を持っているなら、転職活動を始めるのは早すぎるくらいでちょうどいいと思います。

次にどこに行くか迷うなら、まず情報を集めることから始めてください。20代後半から30代前半で、Web・IT系のキャリアを少しでも持っている人なら、AI活用度の高い会社に転職できる余地は十分あります。会社の遅さに自分のキャリアを巻き込まれる前に、選択肢を持っておくこと。それだけで、明日の朝、PCを開いたときの息苦しさが少し変わります。

大切なのは、「同じ場所で戦ったことのある人」と、まず話してみるということ。

転職活動を始めるとき、最初の壁は「いま自分が感じていることを、誰に話せばいいのか」だと私は思います。AI活用度の話に限らず、社内ニートの感覚、キャリアが鈍っている恐怖、転職を繰り返してきた負い目。こうした感覚は、順調なキャリアを歩んできた人には届きづらく、家族や友人にも話しにくい。だからまずは、「同じ場所で戦ったことのある人」に話す相手を見つけるのが近道だと感じます。

私が今、読者の立場で第二新卒・既卒・職歴に自信がない層向けのエージェントを選ぶなら、最初の候補に入れるのは UZUZ(ウズウズ) です。理由はシンプルで、キャリアカウンセラーの9割が元既卒・第二新卒の経験者だから。順調にキャリアを歩んできた相談相手から「どうして転職するんですか?」と聞かれる気まずさがなく、自分の停滞感や息苦しさを最初から共有された状態で話を始められます。

加えてUZUZは、ブラック企業を徹底排除する方針を取っています。離職率、労働時間、社会保険、雇用形態などで独自基準を設け、企業ごとに訪問やオンライン面談で確認した上で紹介しているそうです。本文で「AI活用度の低さは経営判断の遅さの症状」と書きましたが、ブラック化のリスクもまた、同じ症状の延長線上にあります。次に行く会社で同じ消耗を繰り返さないためにも、入社後の定着率93.6%という数字を持っている会社経由で話を聞くのは、私の感覚では合理的な一手です。

無料のキャリア面談だけでも、いま自分が市場からどう見えているか、何を強みとして語れるかが言語化されます。エントリーや入社を強要する文化のあるエージェントではないとのことなので、「話だけ聞いてみる」が「話だけ聞いて終わる」で許される場でもあります。会社の遅さに毎日削られている感覚を、来週まで持ち越さなくていいのです。

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